管理職にコーチングが必要なわけ①
私は主に組織の管理職にコーチングを提供しています。一般社員がコーチングを受けることも大切ですが、それ以上に管理職がコーチングを受けることが大切だと考えています。そして、管理職がコーチングスキルを身につけることも大切です。では、どうして管理職にコーチングが必要なのでしょうか。
目次
- ○ 管理職がコーチングを受けることの大切さ
- ・1.話すことによって自分が現在置かれている状況が明確になり、自分を客観的に見ることができる
- ・2.自分が進む方向性や目標、ビジョンが明確になる
- ・3.目標を達成するために、周囲のスタッフに積極的に関わるようになる
管理職がコーチングを受けることの大切さ
コーチングでは、コーチはクライアントに質問をしたり、クライアントの話を傾聴します。クライアントはコーチの質問に答えたり、話すことで自分の内側にあるものに気づいたり、考えを整理することができるなど、さまざまな効果を得ることができます。
これまで、私がコーチングを実施してきた管理職の方々からコーチングを受けることよって得られた効果についてもお聞きしたところ、
1.話すことによって自分が現在置かれている状況が明確になり、自分を客観的に見ることができるようになった
2.自分が進む方向性や目標、ビジョンが明確になった
3.目標を達成するために、周囲のスタッフに積極的に関わるようになった
といった効果を実感したという感想をいただいています。
1.話すことによって自分が現在置かれている状況が明確になり、自分を客観的に見ることができる
人は話すことによって、自分の頭の中にあるものや自分の考えていることや思っていることを整理するこができます。
私のクライアントの方々中でもプレイングマネジャーは少なくありません。目の前の自分のことで精いっぱいであるにも関わらず、部下のマネジメントもしなければならないという状況です。
多くのことが山積みになっており何から手を付けて良いか分からずにイライラしたり、不安になり、モチベーションが下がってしまうこともしばしばあります。
コーチングのセッションの中で、まずは何から手をつけたら良いのかを明確にするというテーマでセッションを行い、話していくうちにやるべきこと、やらなくても良いこと、自分が部下に対して何をすれば良いかなど、明確になっていきます。セッションの終わりには、やることが明確になり、自分の置かれている立場も客観的に見えるようになっています。
2.自分が進む方向性や目標、ビジョンが明確になる
コーチングでは最初に目標を明確にします。特に組織の中の管理職であれば、組織の目標と管理職としての目標をリンクさせることにより、自分が目標を達成することで、組織に貢献できることをイメージできるように目標設定をしていきます。
コーチングは重要だけれど緊急性の低いことをテーマにします。日々、緊急で重要性の高い仕事、緊急で重要性の低いことに忙殺され、気が付くと目の前の事ばかり見て、重要で緊急性の低いものが棚上げされていることは少なくありません。「で、○○さんの目標はどんなリーダーになることでしたか?」と問うことで、目標を意識し、目標を意識した行動を起こすことができるようになります。
3.目標を達成するために、周囲のスタッフに積極的に関わるようになる
私のクライアントの多くはコーチングを重ねていくうち、実施する前よりも、スタッフと関わる機会が増えています。
厚生労働省の調査でも仕事を辞める理由の上位に来るのは、職場の人間関係です。管理職の方々も例外なく部下との人間関係に悩んでおられる方が多いです。苦手な部下とうまくやっていくにはどうしたら良いか?という課題は多くの管理職が持っていると思います。
コーチングセッションを重ねていくと、ほとんどの場合、「もっと部下の○○さんと話をしようと思います」「やっぱり、私から部下に話しかけないといけませんね」というところに行きつきます。
管理職の多くはスタッフと話す機会を持たないといけないと思っていても、ついつい後回しになって、普段スタッフと話す機会が少なくなっているのだと思います。コーチングを受けることで、そのことが明確になり、周囲の人に積極的に関わるようになるのだと思います。
次回のブログでは、管理職がコーチングを身につけることの大切について触れたいと思います。